山崎町の浅黄色

山崎町の浅黄色(あさぎいろ)

この色は私たちが知る以前から、遠い昔より祭りのはち巻きに染められた色。
何故この色なのかは誰も知らずに伝わっていました、しかし祭りのたびに誰かが山崎の色「浅黄色やでと」といって染料を買い求め、皆して晒の手拭いに染め上げ祭り当日に町民皆が、頭に巻き、肩に掛け、山崎の一糸乱れぬ絆の一端を担っています。
この色こそ山崎の隠れた主役ではないでしょうか。

この色は何処から来たのでしょうか?

宮司、神職にある方が大祭に合わせて着る正装に「浅葱奴袴」があります、この袴の色が山崎の「あさぎいろ」に合致いたします。
使用には長い年月の間に多少色の濃淡があったようですが「あさぎいろ」と言う言葉での継承は延々と繋がってきました。
山崎には古くから春日神社があり英賀神社の末社として宮司さんが事有るごとに行事にお越しになりますが、普段は、古来から自治組織の副会長の立場の方が「宮守役」を引き受け、神社で言う権禰宜のような立ち位置として神聖な職務に関わって頂きました。
村の長たる者が神職に準じる立場なら手拭いに「あさぎいろ」身に纏うことも許される範囲として今日まで続き、また一層ひろがりをみせ村民が愛着を感じるように定着いたしました。

 

[引用・参考文献] 『山崎歴史勉強会資料』(2014)